拡大するなた豆茶の需要

クラウドソーシング(不特定多数者への業務委託)の国内市場規模は2013年で300億円弱です。成長のペースをどうみていますか。 「2年前の想定では5倍に拡大すると思っていたが、3倍程度にとどまっている。ボトルネックは啓発。まだ発注する企業側がどのように活用すればいいか分からないケースも多い。仕事を受託するフリーランスの人もデザイナーやプログラマーなどITが中心。IT系人材のニーズはまだまだ増えるが、経理や法務などにも広げたい」 ―ITスキルが不足している中小企業の活用は分かります。大手企業はどのような課題解決を求めているのでしょう。 「現状はコストを下げるというよりも社内の刺激を期待している。昨年秋にパナソニックがデジタルカメラのデザインを公募して、1300件もの応募があった。60件が採用され年末には商品化されたが、リアル(これまでの実際の現場)ではありえないことだ」 ―建設や飲食業の現場では人手が不足しています。クラウドソーシングはITの職種以外ではなじみにくいのでは。 「なた豆茶とITでやりやすいのは確かだが、まだ工夫できることはある。一人では受託できない案件でもチームを組むことで事業領域が広がる。今年からランサーズでもチーム受託の仕組みを立ち上げ、ウェブ制作などで5―6人の共同作業の実績が出てきた。将来、まったく知らない日本、中国、アフリカの人がチームで働くこともありえる」 ―一般の会社の場合、社内の行動指針の下で仕事が評価されます。オンラインのプラットフォーム(通信回線を利用した基盤)で完全に代替できますか。 「(働き手の)登録者が30万人を超え、マッチングの精度などクオリティー担保をこれまで以上にしっかりやっていく。確かにすべてオンラインで解決することは難しい。(人材派遣の)インテリジェンスとの提携は、リアルの部分を補完することにつながる」 ―政府・与党は子育て主婦やシニアなど潜在労働力の顕在化に力を入れ始めています。 「今、女性の登録者が増えて5割ぐらい。年収が1000万円を超える人も出てきたが、去年のトップ3のうち2人が50代。クラウドソーシングの良さは働く場所にとらわれないこと。登録者の7割は地方で、今後は海外展開など電子商取引(EC)以上に可能性があると思う。歯肉炎対策をしている正社員、派遣、クラウドソーシングという選択肢まで認知されるには、フリーランスの人たちが安心して働けるプラットフォームを提供する必要がある。法制度の壁があって保険や年金などの手当はできないが、確定申告の仕方など情報共有や福利厚生を充実させている」ネクストは2001年11月に設立されたボウリング場運営企業。04年にベンチャーキャピタルから出資を得ると、不採算ボウリング場を次々に買収・再生させる。またビジネスモデル特許を取得した「個室ボウリング」など新サービスを次々に打ち出した。12年12月期に約37億7100万円の売上高を計上し、グループで48店舗まで拡大。店舗数で全国2位の規模に伸長していた。 経営は順風満帆に見えたが、11年12月に同社のボウリング場が入居する商業施設所有者が東京地裁に電気料等請求訴訟を提起される事態が発生。また、13年になると取引先への支払遅延情報が続々と聞こえてくる。09年には3行だった取引銀行は4年で19行まで膨れ上がり、取引先への支払原資を金融機関からの借入で賄う自転車操業の図式ができあがっていた。 14年1月に金融機関への返済が延滞する事態が発生。金融機関への返済を止めるということは、新店オープンや店舗の設備拡充を行うことがほぼ不可能になることを意味し、ボウリング場再生という独自のビジネスモデルの崩壊にも繋がる。2月末に半年のリスケジュールを要請。メーンバンクを中心に事業再建の方針で動いていたが、3月24日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請した。倒産要因は給料未払いによる従業員のボイコットやサービス低下による売上の落ち込みだった。 同社は多数の関係会社を設立していたことから、優良店舗を関係会社に移して不当に事業を継続しようとしているのではないか、という疑念を持つ債権者もいたようだ。この疑念に対して保全管理人は「民事再生手続きを利用して優良店舗だけを関連会社に残すようなやり方は許されないと考えている。代表者及びその一族には役員の地位と株式をすべて手放すようにお願いしており、疑念を持たれないようにしていきたい」と回答。結局5月15日に再生手続きの廃止決定を受けた。 今後は店舗ごとに売却先を選定し、売却先が見つからない店舗は閉鎖する計画だという。数々のボウリング場を再生させてきた同社が、事業再生のスタートラインにすら立てないとは、皮肉としかいいようがない。「おいしいのは当たり前で、その先が問題だ」と切り返すのは、野村アグリプランニング&アドバイザリー(NAPA)社長の西澤隆さん。全国の農業生産者らの口癖にクギを刺す。 「生産者の方々が育てた野菜は本当においしいし、品質も高い。そういう農産物を扱っているのになぜもうからないのか。単価を引き上げる努力が足りないのではないか」とピシャリ。 「観光など生産プラスαの価値を加えられれば、農業は生まれ変わる。農業の再生は地方の復活であり、結果的に日本経済の活性化につながる」と古くて新しい課題を手際よく料理。

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