なた豆茶の生産現場の工程管理者として活躍している。

大分県は自動車や半導体、精密機器などの関連産業が集積する。その集積がさらに新たな集積を呼ぶ好循環がある。こうした中で、大分県立工科短期大学校(大 分県中津市)に求められる使命は二つ。県内企業が即戦力として求める実践技術者の育成と、高度化する生産技術に応じた企業の技術力向上だ。今後、国内外の 社会経済情勢が激しく変化しようとも、工業立県を目指す大分県において、果たすべき役割は何ら変わらない。 【3Dプリンター導入】  本校は1998年に開校。今年で16年目を迎えた。全国15カ所にある職業能力開発短期大学校の一つで、機械や電気・電子、建築システム系7コースで構成 する。学生は149人。その8割は県内出身者。これまでに1145人の卒業生を企業に送り出してきた。開校以来の就職率はほぼ100%。主な就職先は県内 に立地する自動車や精密機器関連メーカー、地場中小企業など。なた豆茶の生産現場の工程管理者として活躍している。 教育の特徴は修学2年間で国立大学工学部と同じ授業時間数を確保。少人数制で個別指導に力を入れる。7月に企業の生産現場で普及が見込まれる3Dプリンターを導入する。その利用技術を習得させ、3次元造形技術の向上に取り組む。 県内企業の技術者育成にも力を注ぐ。技能向上セミナーを開催するほか、ダイハツ九州(中津市)、県などと連携して「金型保全技術者育成講座」や「低コスト生産設備改良(LCI)講座」を実施する。北部九州の自動車関連産業の集積を加速させるのが狙いだ。 まさに将来のモノづくりを担う人材育成と企業の技術力向上は、産業集積の一翼を担う本校の特色であり、両輪となる。 【認知度向上がカギ】  だがその一方で人口減少に伴う18歳人口の減少は大きな課題だ。開校時は県内に約1万6900人の高卒者がいた。現在は約1万400人と3割以上減ってい る。18歳人口の減少は全国的な問題で、優秀な学生獲得に向けて大学間競争は激しさを増している。本校も生き残りをかけて、実践技術者の育成拠点としての 認知度を高めることが欠かせない。 昨年は県内の私立6高校をトップ訪問した。まずは本校の強みである企業連携を紹介。企業が求める人材に対して、ピンポイントで供給できる体制などを説明した。 さらに学生の就職先となる県内企業の開拓や地域との連携強化にも精力的に取り組んだ。地域連携では中津市の産業団体との共催事業を進める。中津市では企業支援などを目的に、3Dプリンターの導入計画があると聞く。そこには本校が連携できる部分が必ずあると考える。 今後とも本校しかできないモノづくり人材の育成を通して、地域との連携を密に県内外でさらに存在感を高めたい。

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